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玉田 正男
原子力・量子・核融合事典,3, p.152 - 153, 2014/12
海水1トンには、3.3mgのウランが溶けており、海水中の総量は45億トンとなる。この量は世界の原子力発電所で1年間に消費されているウランの75,000倍に匹敵し、無尽蔵と言える。海水中に係留可能な機械的強度の高いウラン捕集材は放射線グラフト重合法により合成された。得られたウラン捕集材はむつ沖合及び沖縄海域で性能評価が行われた。むつ海域では、布状捕集材をカセット状に積層して浸漬し、1kgのウラン(イエローケーキ換算)を捕集することに成功した。ウラン捕集のコスト低減化が課題となったため、沖縄では、形状を改良したモール状捕集材が使用され、30日で1.5g-U/(kg-捕集材)の性能が達成された。沖縄海域で行ったウラン捕集試験では4g-U/kg-捕集材の性能が達成できる見込みがあるため、現状で到達可能性の高い回収コストは25千円/kg-Uと見積もることができる。
荒井 康夫
原子力・量子・核融合事典,3, p.61 - 67, 2014/12
プルトニウム並びにマイナーアクチノイド(ネプツニウム, アメリシウム, キュリウム)の金属, 酸化物, 炭化物, 窒化物, 水素化物及びハロゲン化物を対象として、公開文献をもとに、化学形, 結晶構造, 製法, 熱的及び化学的性質について調査し、図表とともに解説記事として整理したものである。
木村 貴海
原子力・量子・核融合事典,3, p.52 - 55, 2014/12
大学学部学生や分野の異なる関係者を対象に、アクチノイドの分離化学全般を解説した。アクチノイドの分離に関する一般的な特徴と、超ウラン元素の発見及びその化学的・物理的性質の解明に中心的な役割を果たしてきた、沈殿・共沈法,イオン交換法及び溶媒抽出法の代表例を紹介した。
山口 大美
原子力・量子・核融合事典,3, p.160 - 161, 2014/12
「原子力・量子・核融合の事典」の刊行にあたり、第3分冊の第5章4節「ウラン濃縮」の中の第1項である「カスケード理論」を担当して執筆した。存在比からスタートして分離係数,カット,分離能力,分離作業量,カスケード,理想カスケード,方形カスケード,ステップカスケードといったカスケード理論を取り扱ううえで基礎となる概念を概説するとともに濃縮装置の特性とこれらのパラメータの関係を図解することでわかりやすく示した。特に理想カスケードについては、濃縮域及び回収域の所要段数の計算法にも言及した。また、カスケードの解説にあたっては、混合損失や分離ポテンシャル(価値関数)といった概念をもとにカスケード選定の考え方を示した。
横山 淳
原子力・量子・核融合事典,3, p.24 - 25, 2014/12
原子法及び分子法によるレーザー同位体分離についてその原理と適用例について概説した。特に、SiFの赤外多光子解離によるケイ素同位体分離を実例にして分子法について詳しく述べた。
武田 聖司
原子力・量子・核融合事典,3, p.300 - 301, 2014/12
原子力・量子・核融合事典編集委員会が編集する「原子力・量子・核融合の事典」の第三分冊、第7章"放射性廃棄物処理・処分と原子力施設の廃止措置"において、放射性廃棄物処分の安全評価方法を解説したものである。高レベル放射性廃棄物等の地層処分の安全評価は、サイト選定から安全審査に至る各段階での目的,処分システムの理解度や処分施設設計の詳細さに応じて異なるが、おもに、(1)処分サイトの地質環境の特性把握と処分施設の設計仕様の検討、(2)シナリオの構築、(3)モデル開発とデータ設定、(4)解析と安全基準との比較、を含む。これらは、許認可プロセスにおいて、繰り返し、相互に関係しながら進められる。本稿では、安全評価の方法論である(1)から(3)について、諸外国で進められている安全評価の事例をもとに解説した。
芳賀 芳範
原子力・量子・核融合事典,3, p.44 - 46, 2014/12
アクチノイド元素及びそれらの化合物の振舞いは、5f電子によって特徴付けられる。5f電子の持つ自由度は、一般に低温で秩序化し、様々な基底状態をとる。特に、強磁性と超伝導の共存は、他の元素に見られない特異な性質であり、物性物理の重要問題の一つとして研究されている。本解説では、固体物性の立場からアクチノイドの振舞いと、最新の研究成果を紹介する。